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SMBC日興証券のDeFi部門:日本のメガバンクがWeb3インフラを構築 ー 企業とスタートアップにとっての意味

SMBC日興証券がDeFi技術部を新設——ステーブルコイン基盤・RWAトークン化・機関投資家向け暗号資産サービスを構築。

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2026年2月9日5 min read
SMBC日興証券DeFi部門の記事タイトルカード——日本のメガバンクが企業・スタートアップ向けに構築するWeb3インフラ。
SMBC日興証券DeFi部門の記事タイトルカード——日本のメガバンクが企業・スタートアップ向けに構築するWeb3インフラ。

SMBC日興証券のDeFi部門:日本のメガバンクがWeb3インフラを構築 ー 企業とスタートアップにとっての意味

2026年2月1日、SMBC日興証券はDeFi技術部を新設し、翌2月2日にこれを正式に発表しました。トークンの評価額を追い求めるベンチャーキャピタル支援のスタートアップが目立つ一方で、日本のメガバンクは、今後10年にわたって暗号資産エコシステム全体を支える「制度インフラ」の構築を着実に進めています。

これはブロックチェーンの研究ラボではありません。ステーブルコインの基盤設計、実世界資産(RWA)のトークン化、そして機関投資家向けの金融サービスを担うことを目的とした、正式に新設された部門です。SMBC日興証券は、暗号資産が株式と同じように日常的に扱われる世界を見据え、実装を前提とした取り組みを進めています

この取り組みは、2025年6月にSMBC日興証券がベンチャーキャピタルのHashedに対して行った、リミテッド・パートナー(LP)としての出資を基盤としています。そしていま、その関係は構想段階を超え、実際の取り組みとして動き始めています。

SMBC日興証券が構築したもの

DeFi技術部が担う主な役割は、以下の5点です。

1. ステーブルコインおよび暗号資産システム

SMBC日興証券は、暗号資産やステーブルコインを活用した事業およびシステムの開発を進めています。具体的には、決済ネットワーク、カストディ(保管)システム、コンプライアンスの自動化などを含み、銀行や保険会社、一般企業がステーブルコインを発行・決済できる環境の整備を目的としています。

2. 実世界資産(RWA)のトークン化 ― 戦略の中核

SMBC日興証券の取り組みの中心にあるのは、実世界資産の市場構築です。これがまさに中核となるテーマです。不動産やインフラ、債券といった、日本国内に20兆円規模以上存在する流動性の低い資産を、ブロックチェーンネイティブで流動性の高い金融商品へと転換していくことを目指しています。RWAのトークン化は、DeFi技術部のミッションそのものと言ってよい位置づけです。

3. 暗号資産運用サービス

同部門は、暗号資産の発行や取引に関わる運用業務を担います。SMBC日興証券は、ツールの構築にとどまらず、暗号資産の発行・取引・運用といった実務を自社の業務領域として扱っています。

4. 規制提案の策定

同部門は、暗号資産に関する規制提案の策定を行い、金融庁に対して制度設計に関する助言を行います。SMBC日興証券は、規制が整った後に対応する立場にとどまらず、アドバイザーとして制度形成の段階から関与しています。

5. インキュベーションおよび開発者パートナーシップ

SMBC日興証券は、2025年6月にLP出資を行ったHashedと連携し、インキュベーション施策を進めています。これらの取り組みでは、ゼロ知識証明(ZKP)や、機関投資家向けの水準を満たすブロックチェーンソリューションを重点分野としています。

これがなぜ重要なのか

SMBC日興証券のこの動きは、日本のメガバンクがもはや暗号資産に「対応する側」ではなく、その将来を設計する側に回ったことを示しています。これまでの約10年間、銀行は暗号資産を投機的な一過性の存在として扱ってきました。しかし現在、彼らは数千億円規模の資金をインフラに投じています。競争環境の本質を理解しているからです。すなわち、基盤(インフラ)を握る者が、将来を握るということです。

別の例で考えてみましょう。インターネットが登場した当初、CiscoやJuniperといったネットワークインフラ企業は、多くのインターネットサービス企業以上の価値を持つ存在になりました。SMBC日興証券はいま、暗号資産経済における「Cisco」のポジションを取りにいっているのです。

企業にとっての意味

SMBC日興証券のDeFi部門の存在により、これまで利用が難しかった機関投資家水準の暗号資産関連サービスに、企業がアクセスできる環境が整いつつあります。

1. ステーブルコインによる決済基盤

2026年後半には、企業はSMBC日興証券が発行するステーブルコインを用い、為替のスポットレートで即時にクロスボーダー決済を行えるようになります。これにより、輸出企業の為替コストは従来の0.5〜1.5%から0.1%程度まで大きく削減される見込みです。年間取引額が1,000億円規模の輸出企業であれば、年間で5億〜15億円のコスト削減効果が期待できます。

アクション:2026年第2四半期までに、SMBC日興証券とのパイロット協議を開始します。

2. 実世界資産のトークン化

SMBC日興証券は、企業が不動産やインフラ、設備リースといった実世界資産をトークン化できる環境を提供します。例えば不動産デベロッパーであれば、従来の社債発行に代えて、1,000億円規模の不動産持分をトークンとして発行することが可能になります。これにより、到達できる投資家数は従来の10倍に拡大し、発行コストも約50%削減できると見込まれます。

アクション:2026年第3四半期までに、流動性の低い資産に対するトークン化戦略を整理します。

3. 機関投資家向け暗号資産カストディ

SMBC日興証券は、企業が保有するビットコインなどの暗号資産について、機関投資家水準のカストディサービスを提供します。これによりレピュテーションリスクが低減され、これまで慎重姿勢を取ってきた取締役会でも、暗号資産への配分を承認しやすくなります。

アクション:2026年第2四半期までに、カストディ基盤について協議を開始します。これは今後、機関投資家向けの標準となる見込みです。

想定される影響: 機関投資家向けインフラ市場の類似事例を踏まえると、1,000億〜5,000億円規模の新たな企業向けデジタル資産サービス市場が創出される可能性があります。導入企業では、運用コストを20〜30%削減できると見込まれます。

スタートアップにとっての意味

Web3スタートアップにとって、SMBC日興証券のDeFi部門の設立は、2026年における最も重要な制度面での動きです。

1. 機関投資家との連携を通じたベンチャー投資

SMBC日興証券のインキュベーションプログラムは、2025年6月のLP出資を通じて連携するHashedとの協業により、スタートアップに対して機関投資家の資本や顧客への直接的なアクセスを提供します。本プログラムに採択されたスタートアップは、メガバンクが自社技術を共同で検証・裏付ける立場となり、信頼性の面で大きな後押しを得ることになります。

タイムライン:2026年第2四半期までに採択されたスタートアップは、2026年第4四半期から2027年第1四半期にかけて実装・統合が進む見込みです。

2. 機関投資家向けインフラサービス

SMBC日興証券は、ミドルウェア、コンプライアンス関連ツール、カストディ事業者、RWAトークン化のためのインフラなどを必要としています。これらのサービスを提供するスタートアップにとっては、数兆円規模の資産を運用する、資金裏付けのある顧客が最初から存在することを意味します。

例: マーケット監視、RWAトークン化プラットフォーム、カストディAPI、決済の自動化、ゼロ知識証明ライブラリ。

TAM: 機関投資家向けインフラ市場の類似事例を踏まえると、500億〜2,000億円超の市場規模が見込まれます。

タイムライン: 2026年第1四半期にベンダーとの協議を開始し、2026年第3四半期までに契約を確保します。

3. プロトコルレベルのイノベーション

ゼロ知識証明やDeFiプロトコルは、SMBC日興証券の明確なミッションに含まれています。これらを手がけるスタートアップは、機関投資家による検証と資金提供に直接アクセスできる立場を得ます。

いまが、そのタイミングです

SMBC日興証券の発表は、2026年が機関投資家向けメガバンクが本格的に動き出す年であることを示しています。2026年第4四半期までには、日本の主要銀行のすべてが、同様の取り組みを発表することになるでしょう。2026年第1四半期から第2四半期にかけてSMBC日興証券と関わる企業やスタートアップは、今後数年にわたって持続する構造的な優位性を築くことになります。

Renesis Tech:機関投資家向け暗号資産インフラのパートナー

SMBC日興証券のこの動きは、機関投資家向けの暗号資産システムやRWAプラットフォームを構築する企業やスタートアップに、これまでにない機会をもたらしています。その成功には、規制対応、機関投資家向けアーキテクチャ、大規模なブロックチェーン・エンジニアリングに関する専門性が求められます。

Renesis Techは、機関投資家向けの暗号資産インフラの構築や、SMBC日興証券のようなメガバンクとのパートナーシップ構築を支援することを専門としています。

私たちのサービス:

  • 機関投資家向けパートナーシップ戦略:SMBC日興証券のインキュベーション/ベンダープログラム対応
  • インフラ設計:ステーブルコイン、RWAトークン化、カストディ、決済システムの構築
  • 規制対応支援:金融庁〈FSA〉対応、金融商品取引法〈FIEA〉対応
  • PoC(概念実証)開発:メガバンク向けラピッドプロトタイピング
  • スケーリングおよび統合:本番環境への展開

Renesis Techに、今すぐご相談ください。SMBC日興証券はいま、その扉を開きました。いま動き出す企業とスタートアップこそが、次の10年の機関投資家向け暗号資産エコノミーを形づくっていくことになります。

日本最大級の金融機関とともに、その未来を築いていきましょう。

 「こちらがビデオです。ご覧ください。」

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