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日本で2028年に暗号資産ETFが実現へ:野村とSBIが始動競争、その本当の意味とは

金融庁が2028年の現物型暗号資産ETF承認を目標に設定——野村・SBIがインフラ構築で先行。

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Renesis Tech

2026年1月16日5 min read
SBIブランドのタワーが並ぶ未来都市——2028年に向かう日本の暗号資産ETF時代。
SBIブランドのタワーが並ぶ未来都市——2028年に向かう日本の暗号資産ETF時代。

金融庁がついに公式に方針を示しました。暗号資産ETFは2028年に日本で実現します。2030年でも、「いつか」でもありません。2年後です。
2026年1月26日、日経アジアは、主要金融機関の間ではすでに共有されていた事実を報じました。日本の金融庁が、現物型暗号資産ETFの承認目標年を2028年に設定したという内容です。そしてこの動きを支えているのが、日本を代表する二つの金融大手、野村ホールディングスとSBIホールディングスです。
これは観測でも噂でもありません。規制当局による明確なロードマップであり、制度としての確実性が示されたということです。そしてこれは、状況を根本から変える出来事です。
この約10年間、日本の個人投資家は、規制された投資手段が存在しなかったため、暗号資産投資から締め出されてきました。米国では2024年に暗号資産ETFが解禁され、香港でも2024年後半にビットコインETFが上場しました。一方、日本では約2,000兆円規模の個人の貯蓄が、年利0.1%前後の銀行預金や国債にとどまり続けてきました。その時代は、2028年をもって正式に終焉を迎えます。

2028年というタイムライン:なぜ重要なのか

2年というと遠く聞こえるかもしれませんが、金融市場においては明日と同じです。野村とSBIはすでに動き始めています。資産運用会社は商品設計を進め、取引所はインフラの更新に取り組んでいます。今から2028年までの期間こそが、競争優位が形作られ、そして富が生み出される時です。
なぜ、2028年なのか?
金融庁は、二つの方向から圧力を受けていました。国際競争と国内需要です。韓国は2026年1月にビットコインETFを上場させ、日本は導入時期の前倒しを迫られました。同時に、調査によれば日本の投資家の6割以上が暗号資産への投資機会を望んでいる一方、未登録の取引所には手を出さないことが示されています。そのため、公式なETFの導入は、もはや避けられない流れでした。
2028年という時期は、市場インフラの安全性を確保したい金融庁の慎重姿勢と、アジアの競合が優位を固める前に市場投入する必要性との間で、両者のバランスを取った選択だと言えます。

制度設計を担う野村とSBI

野村とSBIは、単に暗号資産ETFを立ち上げようとしているわけではありません。両社が取り組んでいるのは、日本における暗号資産市場を、機関投資家が参加できる形へと作り替えること、すなわち制度とインフラの設計そのものです。
野村の戦略:野村はすでにデジタルアセット関連の専門部門を立ち上げ、必要な規制対応も進めています。2028年を見据えた同社の戦略は、年金基金、保険会社、事業会社の財務部門といった機関投資家に明確に照準を合わせたものです。野村の暗号資産ETFは、ビットコインやイーサリアム、主要なデジタル資産を中心に、従来の証券商品と同様の厳格な審査・運用基準のもとで設計されることになるでしょう。
SBIの戦略:SBIは、この局面に向けて積極的な姿勢で準備を進めてきました。2025年8月に提出されたビットコインおよびXRPのETF申請は、金融庁の承認が下り次第、すぐに動かせる段階にあります。SBIの競争力の源泉は、自社で暗号資産取引所(SBI VCトレード)を保有している点と、日本の個人投資家との強い接点を築いてきた点にあります。SBIは、機関投資家と個人投資家の双方を同時に視野に入れた戦略を取ることになるでしょう。
現在構築されている商品群:

  • 現物型ビットコイン/イーサリアムETF(シンプルな商品設計、信託報酬は年0.2〜0.5%程度)
  • 複合型商品(ビットコインと金を組み合わせた商品、暗号資産と株式のバスケット型商品など)
  • アクティブ運用型商品(機関投資家向けチームが運用する、暗号資産特化の運用戦略)
  • インデックス連動型商品(暗号資産市場指数へのパッシブな投資機会を提供する商品)

2028年までに、これらの商品を合計した運用資産残高は、5,000億円から1兆円規模に達すると見込まれます。

企業にとっての意味:制度的正当性

企業の財務責任者にとって、2028年はビットコインが「投機的資産」から「機関投資に耐えうる準備資産」へと移行する年になります。その意味は小さくありません。その理由は次のとおりです:
1. 受託者としての信頼
これまで年金基金、保険会社、企業の財務部門は、規制され、監査された投資手段が存在しなかったため、暗号資産に資金を振り向けることができませんでした。公式なETFの登場は、この状況を一変させます。受託者は、評判リスクを負うことなく、野村やSBIのETFを通じて、ポートフォリオの1〜5%を暗号資産に配分することが可能になります。
2. ポートフォリオのリバランス
ETFが上場すると、既存のポートフォリオから1,000億〜5,000億円規模の機関投資資金が流入すると見込まれます。年金基金は、これまでの「債券・株式100%」という配分から、「伝統的資産95%+暗号資産5%」へとリバランスを進めることになります。この調整は、今後18〜24か月で50億〜250億ドル規模の資金が市場に流入することを意味します。
3. ヘッジ手法の進化
メタプラネットのような企業は、現在、ビットコインを直接保有することで円安リスクへのヘッジを行っています。ETFが導入されれば、企業の財務責任者は、規制され流動性の高い投資手段を利用することで、監査や社内承認を通しやすい形で、同様のヘッジ効果を得ることが可能になります。受託者としての信頼が高まるにつれ、企業によるビットコイン保有は、今後さらに加速していくと見込まれます。
企業向けアクション:企業は、2028年を見据えた暗号資産の配分戦略の検討を、いまから始めるべきです。野村やSBIの機関投資家向けチームとの関係構築を進め、現在のマクロ環境の変動を踏まえた上で、暗号資産を1〜5%組み入れた場合に財務運用のリターンがどのように改善するのかをモデル化しておくことが重要です。
想定される影響:2029〜2030年にかけて、1,000億〜5,000億円規模の機関投資資金が市場に流入すると見込まれます。早期にポジションを構築した企業は、将来の選択肢を広げることができます。一方、対応が遅れた企業は、競争上の不利に直面することになります。

スタートアップにとっての意味:インフラの機会

Web3およびフィンテック系スタートアップにとって、2028年のETF承認は、複数年にわたり、数千億円規模に及ぶインフラ構築の機会を生み出します。
1. ETF資産運用プラットフォーム
野村やSBIのETFを基盤に、資産運用向けのインターフェースを構築するスタートアップは、個人投資家の本格参入という波を捉えることになります。暗号資産ETFを対象としたロボアドバイザー型のサービスでは、自動化されたポートフォリオ管理、税務最適化、リスクプロファイリングといった機能が中核的な価値になります。
想定市場規模(TAM):市場規模は、既存のロボアドバイザー市場と同程度の500億〜1,000億円超が見込まれます。先行して参入した事業者が、市場シェアの6割以上を獲得する可能性があります。
想定タイムライン:2027年第2四半期までにMVPを構築し、2027年第4四半期には野村およびSBIのETFと連携してローンチすることで、2028年のETF開始時のユーザーを確実に取り込むことができます。
2. コンプライアンスおよび税務報告ツール
日本の個人投資家の6割以上が、暗号資産ETFを保有することになります。これに伴い、税務申告、ポートフォリオ管理、コンプライアンス対応を支えるツールは不可欠になります。ETF保有者向けに税務処理を自動化するソフトウェアを構築するスタートアップは、暗号資産ETF市場における中核インフラを担う存在になります。
TAM:市場規模は200億〜500億円超で高マージンのSaaSモデルであり、早期に主導権を握った事業者がカテゴリそのものを支配する構造になります。
想定タイムライン:2026年第3四半期までにMVPをローンチし、2027年第4四半期までに1万人以上の有料顧客を獲得する。これが、先行ポジションを確立するための明確な到達ラインです。
3. カストディおよび機関投資家向けインフラ
野村およびSBIのETFインフラには、堅牢なカストディ、決済、そして機関投資家水準のバックエンドシステムが不可欠になります。これらのシステムを構築するスタートアップは、高マージンのB2B契約を獲得する立場に立つことになります。
TAM:市場規模は300億〜1,000億円超です。B2Bインフラ領域では、高いマージンが実現します。
想定タイムライン:2027年第1四半期までに、野村およびSBIとのベンダー関係構築を開始することが求められます。

24か月のスプリント

現実はこうです:次の24か月が、その先10年を決めます。
2028年に想定される機関投資資金の流入を見据えて、いま動き始めた企業は、競争が本格化する前に、ビットコインを財務資産として扱う体制を整えることができます。いまインフラ構築に着手したスタートアップは、ネットワーク効果が固まる前に、カテゴリーを定義する立場を確立できます。そして、この時間軸を正しく理解している投資家は、2028年の資金流入を捉えるポジションを構築できます。
丙午の年は動きが速い。日本の規制の歯車はいま、明らかに加速しています。2028年が到来する頃には、市場はすでに動き切っているはずです。

Renesis Tech:暗号資産インフラのパートナー

2028年に向けた道のりには、ETFの仕組み、機関投資家向けインフラ、規制対応、そして市場投入のタイミングに関する深い理解が求められます。機関投資を前提とした暗号資産戦略を準備する企業であれ、ETF普及を支えるインフラを構築するスタートアップであれ、動き出すべき時は、すでに来ています。
Renesis Techは、ETFをはじめとする機関投資家向け暗号資産インフラへの対応に向けて、企業や組織が準備を進めるための支援を専門としています。
当社のサービス:

  • 機関投資家向け戦略・ポジショニング:2028年を見据えた自社の機会を整理・設計
  • インフラおよびシステム構築:機関投資資金の流入に対応可能なカストディ、決済、取引システムの構築
  • コンプライアンスおよび規制対応:ETF時代の暗号資産運用における金融庁要件への対応支援
  • 資産運用プラットフォーム:暗号資産ETFの個人投資家利用を取り込むインターフェースの構築
  • 税務・レポーティングツール:新たに生まれる多数のETF保有者向けコンプライアンス業務の自動化

Renesis Techへ、今すぐお問い合わせください。2028年に向けた競争は、すでに正式に始まっています。いま動く組織こそが、次の10年を手にします。
2028年を共に築きましょう。

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